スケジュール:「き」組での家づくりには、どのくらい時間がかかりますか?
計画   顔合わせ ご連絡を頂いて、設計者が住まい手のご要望を伺います。その後、いっしょに敷地を見に行き、周辺の環境もチェックします。設計者は役所で法規的情報の収集を行います。 無報酬(交通費は別途)
提案 住まい手のご要望を基に、間取り(暮らし方)・立面図(家の顔づくり)を提案します。家具の配置も考えます。 プレゼンテーション費用として5万円(ただし、契約成立の場合は設計料に含み、不成立の場合は著作権は設計者に帰属します)
設計 3ヶ月 設計契約 プレゼンテーション案を納得された段階で、正式な設計契約を結びます。 設計契約時に設計料の30%(設計料は総工事費の料率です)
基本設計 パースもしくは模型でどのような家になるのか説明をし、概算見積りをします。  
実地設計 実際に家を建てるのに必要な図面と、暮らしぶりが分かる模型を作成します。 実地設計終了時に、設計料の40%
1ヶ月 確認申請 役所に申請図面を提出し、建築許可を取得します。
申請印紙代実費
見積り 実行工事費を積算します。 性能保証手続実費
1ヶ月 木材契約 構造に使う木材の本数を確定し、発注の準備をします。  
見積り調整 見積りを設計者が査定し、予算に応じて実現可能なものとします。  
工事 2ヶ月 工事契約 工事費の見積り金額と予算とが合ったところで、住まい手と施工担当者との間で工事契約を結びます。 着工時に、工事費の30%
木材の発注 住まい手もしくは大工が発注主となって、木材を山に発注します。  
工事着工 着工時に土地の神様を祭り、工事の無事を祈願する「地鎮祭」を行います。住まい手、大工、設計士が参加します。  
刻み 現場で基礎工事が進行している間、大工は作業場で構造材の継手・仕口の加工をします。設計者と大工は、骨組みにかかわる継手・仕口の確認など、構造の図面を使って綿密に打合せます。  
4ヶ月 建て方 刻み上がった構造材を組み上げ、家の骨組みが完成します。工事中で一番の見どころです。組み上がったところで「上棟式」を行います。 上棟時に、工事費の30%、設計料の15%
造作工事 屋根をかけた後、天井、床、家具などをつくりつけます。場合によっては原寸図を作成して制度のよい仕上がりを目指します。 造作完成時に、工事費の20%
仕上工事 完成に向けて壁を仕上げ、建具を入れます。  
竣工 家が完成します。
役所の完了検査を受けます。
完了検査申請印紙代実費
    引渡し 住まい手に引き渡し、新しい生活の始まりです。 引き渡し一週間以内に、設計料の15%

ちょうど1年くらいです

「竣工まで3ヶ月!」などと、施工の早さを売りにする家づくりもあるようですが、「き」組での家づくりでは、どんなに短くても設計から完成まで1年くらいの時間がかかります。住まい手のご希望を適正価格で実現するまでの調整、木を天然乾燥させる期間、手で刻み、組み上げていく大工の手間など、ていねいな家づくりには「どうしても欠かせない」プロセスを積み上げていくと、工事着工までの設計作業に6ヶ月、工事に6ヶ月はかかります。(詳しくは右の表をご覧下さい)
こどもの学校の年度や仕事の異動などとからんでくる引越の時期、仮住まいの期間など、家づくりのスケジュールと調整をとらなければならないことは意外とたくさんあります。「き」組での言えづくりをお考えの方は、時間に余裕を見てくださるよう、お願いいたします。

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「き」組のルール:適正価格の家づくりを「き」組ではどのように実現しているのですか?

山は・・・

  • 1)植林しながら次世代につながる山を育てます。
  • 2)木材は天然乾燥で、含水率25%を目標として自然に乾かします。
  • 3)木材の強度は、ヤング係数70以上をめざします。
  • 4)木材の精度は90cm以上の長さの材で+-1.5ミリ以内をめざします。

施工者・・・

  • 1)最高の木組の家をつくるため、木を読み、技を活かし、腕をふるいます。
  • 2)手仕事を基本に、手づくりのよさを発揮します。
  • 3)工事費を透明にし、あいまいな価格設定は厳しく自制します。
  • 4)「経費率」は適正な料率にし、健全な工事運営を行ないます。

設計者は・・・

  • 1)住まい手の希望をじっくり聞き、計画に反映します。
  • 2)基本仕様は、材料工事価格とも適正価格で性能の良いものを厳選。
  •  住まい手の要望に応じて「オプション対応」にも応じます。
  • 3)健康な生活と循環社会に対応した、自然素材を使います。
  • 4)主な架構を間取りと合致させることで、木材の寸法を整理します。
  • 5)木材は規格寸法を守り、特注材を避ける事で、価格の安定を図ります。
  •  ただし木に無理がかからず長持ちする、天然乾燥材を使います。
  • 6)丈夫で快適な木組の家を提供するために工事費の積算、
  •  もしくは査定を行い、コストパフォーマンスを図ります。

住まい手は・・・

  • 1)再び植林が出来る価格を山に返しましょう。
  • 2)長く住むために「丈夫な骨格」にお金をかけましょう。
  • 3)設備に費用をかけすぎて、
  •  大工手間や木材費を削ることのないようにしましょう。
  • 4)手仕事の良さを発揮するために、
  •  工期は最低でも6ヶ月かかることをご了承ください。
  • 5)無垢の木を天然乾燥して使うので、乾燥割れ、ねじれ等がありますが、
  •  構造強度に影響のない範囲なので許容して下さい。
  •  また、すべて職人による手づくりのため、
  •  工業生産品のような無キズ、無欠点でないことをご理解ください。

適正価格を実現するためのルール

ワークショップ「き」組は、住まい手はもちろん、木材供給者の山の人達や工務店・職人そして設計者が、対等の立場で協議する共存共栄の仕組です。対等の立場は住まい手も同じという意味です。この仕組がうまくはたらくために、それぞれの立場で守るルールがあります。

「き」組のルール
コストバランス/標準仕様:健全な家づくりには、コストのバランスが大切です。また設備が過剰にならないように、標準仕様を整理しました。
コストバランス表
「き」組の標準仕様
標準仕様 オプション(増額)
構法 門型架構、足固め・貫構法
  • ●造り付け家具
  • ●カーテン
  • ●門塀、造園
  • ●小舞土壁
  • ●瓦屋根
  • ●冷暖房機器
木部塗装 内部は床以外無塗装
床は天然塗装
内部はシックイ塗り
外部は藁入り土壁風モルタル塗り
断熱 断熱材は木の繊維系の自然素材
壁は80mm断熱、屋根は100mm断熱
ともに通気構法を採用
土台
ネコ土台
防蟻のためにヒバ油塗装
(薬品は不使用)
構造計算 必要充分な壁量を満たし、
バランス良く配置されているかを検討

設計監理料は工事費の総額によって前後します。ご相談に応じますのでお問い合わせください。プロトタイプの設計監理料は異なります。

「き」組の標準設備リスト
部屋 設備名 標準仕様 目標金額 オプション(増額)
台所 システムキッチン I型2550mm標準仕様キッチン+収納+平型レンジフード ¥510,000 食器洗い乾燥機、
IHクッキングヒーター、オーブン
浴室 ユニットバス FRP浴槽+開き戸タイプ+追焚加工 ¥700,000 造付浴室、浴室換気暖房乾燥機、防湿パン
便所 便器 普通サイズ便器+ロータンク+普通便座 ¥60,000 大型サイズ便器、タンクレスタイプ、ウォシュレット、ウォームレット
洗面脱衣所 洗面化粧台 シングルレバー混合水栓+化粧台+化粧鏡 ¥130,000 キャビネット
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